ラーメンブーム

昔から多くの人に愛されてきたラーメンだが、特に国民がこぞってラーメンに注目したブームの時代があった。手頃な価格で手軽にたべれるラーメン、それなのに歴史は深く、味も麺もたくさんの種類があるラーメン、国民のほとんどが夢中になった。1960年代から1970年代にかけて、日本各地の独特のラーメンの文化の存在がしだいに知られるようになった。1980年代後半以降、日本全国の各地に独特のラーメンの文化が形成されていることに注目が集まる様になり、地域おこしの手段として注目され、各地で名物ラーメンのPRが行われるようになった。これが「ご当地ラーメン」と称される食品群である。 これには、1960~70年代から有名であった札幌ラーメンなどが観光に大きく寄与していたことも与っている。札幌ラーメン系のチェーン店が全国に展開したり、インスタントラーメンの呼称に使われたりして、まず札幌ラーメンの存在が全国に知られるようになった。その後、福岡県の博多ラーメンや福島県の喜多方ラーメンなどがブームとなった。これらは「ご当地ラーメン」などと称され、観光資源として雑誌媒体、テレビマスコミでのPRなどに使用されることもあった。 その後、これら「ご当地ラーメン」の個性を楽しむ人たちが増え、現在でもマスコミの取材などをきっかけとして地域毎にラーメンブームの様相を呈することは珍しくない。また、これによって旅行ガイドブックジャンルを細分化したジャンルの一つとして『ラーメン本』が成立し、観光地のみならず、東京都内などの大都市圏などでもこれを頼りにラーメンを食べ歩く者が多く見られる。また、スーパーマーケットなどで販売される生ラーメンやカップラーメンでも、人気のご当地ラーメン風の味付けをされた製品が多く販売されている。 これらが時に大きな市場や経済効果を作り出す一方で(例)、「ご当地ラーメン」には、単にラーメン店の数が人口や市街地の規模に比して多いだけで、特段その地域のラーメン共通の特徴がなかったり、マスコミに特集されるほどの質(味に加えて接客サービスなど)が伴っていない地域も存在している。ブームに便乗しようとする者も多く、近年では観光振興、地域特産の農作物・水産物・調味料といった「ご当地食材」の知名度向上や消費振興などを狙って、地元の商工団体などが意図的に企画した「ご当地ラーメン」が生まれ、地方公共団体の観光課や観光協会などと組んでマスコミ露出や過剰なPRが行われているケースもある。これらの要素が重なった結果、現在ではこの「ご当地ラーメン」は全国的な乱立の様相を呈しており、観光資源としてのインパクトの低下が否定できない状況もある。 また、『ラーメン本』についても時に編集部やライターの姿勢に偏向のあるものや、出版社がラーメン店から掲載料を集め、掲載料に応じて記事を割り振り編集してこれを読者に販売するという、有料広告冊子の域を出ないものも見られる。また、味に定評がありながらも、店主のポリシーや店舗の混雑の慢性化などを理由に、出版物への掲載を拒否しているラーメン店も珍しくない。そのため、他の旅行ガイドブックにおけるレストランの評価と同様、記事の正確性・客観性・信用度について電子掲示板などで議論の的になることもよくある。 ただし、だからといってラーメンの人気は昔から現在も衰えることはない。色々な土地の色々な味のラーメンを楽しんだり、自分の好みのラーメン店をみつけ定期的に通ったりと楽しみ方は人それぞれだ。爆発的なブームは去ってしまってもラーメン店に足を運ぶお客の数は今も数多くいる。

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